2016年5月24日より1000円値下げ

 先物主導の価格急騰相場が終了し価格の調整が始まった。今年に入って約1万円上昇したので、取敢えず半値落ちの5000円下げが節目と考えられるが、中国では増産が継続しており、景気の落ち込みと共に、また中国が安値の輸出攻勢を掛けてくることも十分考えられる。中国は共産党国家なので、いくら業界ベースで設備廃棄や減産調整の話し合いをしてみても、政府が国営企業の巨大化と輸出振興に力を入れている以上、トップダウンで話が覆ることが多く、OECD等国際レベルでの話し合いにしても、企業の輸出に政府の補助金等が入れば反ダンピング法に抵触するのだから、中国の国営企業は全てそれに当たることになり国営企業の巨大化を目指す中国としては、それを認めることはないであろう。これは鉄鋼だけのことだけではなく、セメント、ガラス、非鉄金属等々様々な業種がこの様な状況に陥っており、現在はアセアン諸国がこの影響を強く受けており、欧米は一部鉄鋼業界に悪影響が及んでいるだけなので、比較的に友好的ではあるが、いろいろな分野に影響が出てくると、とてもこのままでは済まされないであろう。このたびインドやベトナム等に続いて米国も中国産冷延鋼板に265,79%の反ダンピング税を課せた。但し日本製に対しても71,35%課せられた。米国際貿易委員会(ITC)が被害認定すれば適用される。中国だけだと文句が入るので、日本はダシにされたのかも。

北九州市 解体業 石川興産