国際価格は先物主導で動いていただけに、値が消えていくのも非常にスピーディである。これだけ早いと現状分析も限られてくるが、中国市場、主に上海市場となるが、株式にしても先物にしても不動産にしても何でも過熱過ぎるのが常である。中国人は無類のバクチ好きらしく、これだと思った市場に一斉に向かうものだから、市場では、とんでもなく値が飛んでしまい、上げ過ぎた後は必ず暴落である。鉄屑も昔は現物だけの需給の世界で、相場の動向はメーカーさんの在庫の増減で、ある程度判断出来た狭い世界の相場であったが、今では国際市場しかも為替市場、先物市場全般、米国市場、中国市場、トルコ市場等の動向、鉄鉱石、原料炭、原油の発生、在庫、契約状況、バラ積船のバルチック海運指数等々、すべてを見なければ相場の予測は中々出来なくなっている。今は明日からの伊勢志摩サミットで何が出て、その後の日本政府の動き、円はどうなるのか、消費税はどうするのか、財政出動はどの程度の規模なのか、日銀は更なる緩和を打ち出すのか等々、国内だけの大きな物だけでもこれだけある。話は変わるがG7で「市場経済国」への中国の認定は先送りとなりそうだ。現在の中国は新興国待遇の「非市場経済国」とされており、反ダンピング(不当廉売)の扱いを受け易い立場にある。中国はWTO(世界貿易機関)に「市場経済国」にせよと圧力をかけているが、最近の鉄鋼輸出に見るように安値輸出を大量に続ける限り、これを認めることは出来ない。中国が「市場経済国」にあたいする取引をしない限り、様子見となるようだ。果たして今の中国が国際協調出来るようになるのか、甚だ疑問である。
北九州市 解体業 石川興産