2016年11月18日より500円値上げ。

中国の先物からの値上がりにより輸出価格が上昇、為替も逆トランプショックから予想外の円安となり価格の上昇となったが、昨日より中国の先物が急落しているとの情報もあり、少しややこしい状況になりつつある。為替にしても鋼材価格にしても思惑や先物主導での動きとなっており、現実の経済情勢や強い実需によっての価格ではない為に上下に行き過ぎるきらいがある。近々安倍トランプの初顔合わせの会談があるが、この席でトランプがドル高に懸念を示せば、折角の円安も巻き戻しの円高になる可能性もある。今のドル高円安は12月14日の米国FRBがFOMC(米連邦公開市場委員会)にて利上げするだろう。1月20日にトランプが大統領に就任してから一連の景気対策がスムースに進捗していくだろうとの思惑での円安である。つい最近まで世界金利の指標である米10年債金利は、1,8%前後だったものが、ここに来て2,2%前後まで急騰、これが円安ドル高の元凶となっているのだが、これとて12がつのFOMCで金利をあげるだろう、トランプが大きな財政出動で景気対策を打つだろうとの思惑での金利上昇であり、ここ元の動きは余りにも楽観過ぎる思惑での円安であることに注意を払わなければならない。鋼材市況も同じことで、中国政府が懸命に景気対策しているから、先物主導で上昇しているのであって、公共投資に陰りが出てくれば途端に相場は崩れてしまうことも考えられる。人民元安が続いており外貨の流出も続いている。確実に中国経済の悪化は続いており、現在のテコ入れ経済がいつまでも続くことは考えられない。10月の中国の輸出は前年同月比マイナス7,3%(予想はマイナス6%)、外貨準備高は前月比457億ドルの減少となっている。IMF(国際通貨基金)BIS(国際決済銀行)ともに、このままでは中国の過剰債務に対して金融危機や成長率の急減速が3年以内に起きると警告を発している。

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2016年11月16日より1500円値上げ。

大きなマイナス要因と思われていた米国のトランプ大統領誕生だが、強いアメリカを取り戻すという政策にまず金融経済界が反応、ニューヨークは史上最高値の株高となり日本円は一時的にトランプリスクから101円台まで急騰したが、その後一気に108円台まで急落、株式市場も好感して17500円超えまで上昇、少しやり過ぎ相場の様相となっている。トランプの掲げる法人税の15%への引き下げ(現行35%)、中所得者層への大減税、エネルギー規制緩和、インフラ投資、軍拡等すべてが刺激的な景気対策となっており、特に大きいのは大統領と議会がオバマ時代のような「ネジレ」ではなく、大統領も議会も共和党というのが、何よりの景気対策といえる。これらのことから、米金利急騰、ドル高円安に繋がっている。従って一年位(うまくいけば数年)米景気の上昇は見込まれるものの、国の債務だけ増加して終わるのか、米景気が世界の景気をけん引して世界景気全般が上昇するのか、現時点ではまったく想像も付かない。今現在の鉄鋼関連の価格上昇は中国政府の懸命な景気対策により不動産、先物市場が反応、現在のところ価格にも好影響が出ているが、民需の反応はイマイチで景気上昇には至っていない。従ってすべての分野での債務上昇は継続している。此のたび中国政府は債務の株式化という、またもまたも小手先の対策を出してきたが、これも最終的には金融機関の債務増加に繋がるだけである。このまま米金利が上昇すると人民元安が進み、中国政府が一番嫌がる外貨流出が本格化することになる。中国経済は一段と不安定なものとなる。日本は中国経済が悪化しても米経済が上昇すれば、ノープロブレムだ!

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2016年11月11日より1000円値上げ。

 経済成長等の鈍化から懸命な景気対策を取っている中国の先物市場より鋼材価格が上昇、公共工事の増加、車購入に対しての税制面の補助等により現物市場の動きも底堅く推移し、これが国際的な鉄鋼市場にも波及効果を生んでいる。中国の鉄鋼メーカーも価格上昇により生産量を増加させてきており、鉄鉱石輸入量も1月~9月で8億4330万トンと前年比9%増となっている。従って鋼材輸出も徐々に増加傾向にあり、輸出促進の為に人民元安を黙認する政府の政策もあり、輸出採算は好転している模様だ。従って価格上昇は比較的短期で終わる可能性もあると思われる。米に思いも依らなかったトランプ大統領の登場、まったくの未知数であるが、「アメリカ第一」で白人層の大きな支持を得ただけに、法人税減税、インフラ投資、軍需産業の活性化等で米景気はそれなりに特需で上向いてくるものと思われる。また、国内産業保護の観点から、日本、中国等の輸出企業は思わぬ難題を突き付けられる可能性もある。何故か為替は円安となり、株価は、一挙に反転してきたが、果たしてどうか本当に未知数である。市場はどうもレガノミクスの再来を期待しているようだ。

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2016年11月8日より1000円値上げ。 

 10月前半より、いつ上げてもいい状況であったが、漸くの値上げとなった。

相変わらず中国の生産量は、若干の減少はしているが、高水準を維持しており、その結果その原料である原料炭と鉄鉱石の輸入量も高水準が続いている。特に中国国内の石炭生産がコスト高から減少しており、その分輸入量が増大、価格も急騰を続けている。

当然我国の輸入価格もスポットで10月~12月分で1トン当たり230ドルと、7月~9月の2,2倍以上に急騰しており、この為、円高もあるが高炉各社の決算予測も大幅な減益となっている。高炉各社はコスト削減の為、スクラップの配合率を増やしており、特に造船屑や新断屑等の高級品種は先高が予想される。また、中国も高級品種の輸入を再開しており、円高とともに鉄鋼メーカーの厳しさは当面続きそうである。

 他のコモデティ品種と同様に、この原料炭も先物市場での急騰に影響を受けており、中国の先物市場に世界の原材料価格が振り回されているというのが実情である。その中国で景気を下支えしていた不動産価格が下がり始めており、これが鉄鋼製品等にも影響が及んで来ている。中国全体の債務急増、外貨の急減、人民元安と中国経済の下降は止まる気配もなく、その過程での、為替、株式、不動産、先物市場の乱高下が発生し、其の度に世界経済は負の影響を受けることになる。中国経済に影響されない企業経営作りが必要不可欠である。

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