中国の先物からの値上がりにより輸出価格が上昇、為替も逆トランプショックから予想外の円安となり価格の上昇となったが、昨日より中国の先物が急落しているとの情報もあり、少しややこしい状況になりつつある。為替にしても鋼材価格にしても思惑や先物主導での動きとなっており、現実の経済情勢や強い実需によっての価格ではない為に上下に行き過ぎるきらいがある。近々安倍トランプの初顔合わせの会談があるが、この席でトランプがドル高に懸念を示せば、折角の円安も巻き戻しの円高になる可能性もある。今のドル高円安は12月14日の米国FRBがFOMC(米連邦公開市場委員会)にて利上げするだろう。1月20日にトランプが大統領に就任してから一連の景気対策がスムースに進捗していくだろうとの思惑での円安である。つい最近まで世界金利の指標である米10年債金利は、1,8%前後だったものが、ここに来て2,2%前後まで急騰、これが円安ドル高の元凶となっているのだが、これとて12がつのFOMCで金利をあげるだろう、トランプが大きな財政出動で景気対策を打つだろうとの思惑での金利上昇であり、ここ元の動きは余りにも楽観過ぎる思惑での円安であることに注意を払わなければならない。鋼材市況も同じことで、中国政府が懸命に景気対策しているから、先物主導で上昇しているのであって、公共投資に陰りが出てくれば途端に相場は崩れてしまうことも考えられる。人民元安が続いており外貨の流出も続いている。確実に中国経済の悪化は続いており、現在のテコ入れ経済がいつまでも続くことは考えられない。10月の中国の輸出は前年同月比マイナス7,3%(予想はマイナス6%)、外貨準備高は前月比457億ドルの減少となっている。IMF(国際通貨基金)BIS(国際決済銀行)ともに、このままでは中国の過剰債務に対して金融危機や成長率の急減速が3年以内に起きると警告を発している。
北九州市 解体業 石川興産