米中貿易戦争により、中国では景気対策をとっており、鉄鋼生産は過去最高水準まで増加してはいるが、鋼材価格、鉄屑価格とも下押し傾向となっている。又、鋼板類は自動車、家電等の不調により市中在庫が増加、輸出向け数量は月を追って増加傾向となっている。これまで景気を牽引してきた不動産もマンション等の売れ行きが落ち込んできており、中国経済が曲がり角に来ているのは間違いないと思われる。又、中国全土で電気炉の建設が進んでおり、その分スクラップ消費は増大するが、製品需要あっての生産なので、中国景気の下降が続くのであれば、製品も鉄屑も下落基調が続くことになる。今月末の大阪で行われるG20でトランプ、習近平の首脳会談が行われるが、現在の米中の関係が貿易問題もあるが、それよりも覇権問題が米の主目的となっていることから、手打ちにはならないと思われる。米はファウェイの副社長がカナダで拘束され、その報復措置として、中国でカナダ人が複数拘束されていることについて釈放を求めると思われる。この米中首脳会談が不調になれば、貿易戦争は長期化し、世界経済はいよいよ本格的な下降局面を迎えることになる。ドル円も下降トレンドとなっており、テクニカル的には、107円02銭を目指す動きとなっている。場合によっては「リーマン級」どころではない不況が襲うことになりかねない。消費増税どころではない。
北九州市 解体業 石川興産