2017年6月21日より、500円値上がり。

 中国産スクラップの輸出規制により、輸出市場価格の調整が続いている。中国ではインフラ投資や不動産投資が堅調なことから鉄鋼需要が増加しており、中国鉄鋼メーカーの生産量も増加しているが、一方政府によるインフラ投資もすでにピークアウトしており、不動産投資も金融規制が入って来ていることから、今後中国国内の鉄鋼需要は減少傾向になる可能性は強い。中国政府も景気を喚起させる目的で不動産バブルを演出したり、株式バブルを演出してきたが、これらも頭打ちとなっており景気刺激策のカードも数少なくなっている。又、米国に大きなリスク要因があり、米国の鉄鋼製品の輸入規制の広がりを見せていること。ロシアゲート等でトランプ政権の超目玉である大規模な減税政策やインフラ投資が絵に描いた餅化しつつあること。それと現在行われている米ジョージア州の補欠選挙で共和党の盤石地盤と言われているこの地域で共和党が敗れることになると、共和党員に自分の首を心配する機運が一気に膨らむ可能性もあり、トランプでは今後難しいとトランプ離れする可能性も大きい。副大統領が大統領としての著しく資質がないと議会に訴え、議会の半数が賛成すれば弾劾以外でも罷免させることが出来るのではと思われるが(?)又、米国の4回目の利上げにも関わらず、10年債利回りがほとんど上昇しておらず、このイールドカーブのフラッット化では2001年3月のITバブル崩壊、2007年12月住宅バブルの崩壊という経済危機を起こしている。又、この6月は過去に6月24日に湾岸戦争ぼっ発、1950年6月25日に朝鮮戦争ぼっ発とあり、世界の政治経済に相当な違和感、危機感を多くの人々が感じているようだ。原油、鉄鉱石、原料炭ともに本年最安値付近に沈んできている。高炉メーカーは上級屑の購入を増やしている。

北九州市 解体業 石川興産

2017年6月16日より、500円値上げ。

中国産スクラップが突如ストップした為の輸出価格上げとなっている。現在のところ一時的なものか判断はできないが、中国の粗鋼生産が5月には過去2番目の水準である7226万トンにも増え、鉄鉱石輸入も9152万トンと高水準に達しているところを見ると、転炉でのスクラップ投入率が増加していることや電気炉での使用量が増加していることが想像出来る。現在中国は景気対策の為のインフラ投資や相変わらずの不動産投資でのマンション建設等、国主導の景気対策が続いているが、車等の個人消費は伸びておらず、国の景気対策が終了する年度後半は景気の落ち込みが始まるという分析もあるようだ。又、対外的にも米国が自国の鉄鋼産業保護の為、鉄鋼の輸入品に規制を掛ける動きもあり、(鉄鋼業もアメリカ第一の公約に入る)その動き次第では中国製品のかなりの部分が米市場から締め出されることになる。それと、もっと大きな懸念材料は、その米国事態が、ロシアゲートで揺れており、トランプが目指す大規模な税制改革やインフラ投資の法案が議会を通過出来ず、7年続いた景気の拡大もこの度のFRBの3度目の利上げと共に終焉を迎えることも十分考えられる。これまで米国にけん引されてきた世界景気の拡大も秋以降かなり不透明さを増してきたと云ってもいいようだ。過去にも利上げ(金融引締め)が始まって金融相場が終了し株式市場で何度か暴落に見舞われており、今回はどうかどうも暗雲が立ちこみつつあるように思われるが、どうでしょうか。

北九州市 解体業 石川興産