2018年7月19日より、1000円値上げ。

中国の鉄鋼生産が過去最高水準の1月~6月半期で4億5116万トンと年間ベースで9億7600万トンの生産量予定となっている。これは廃止となった地条鋼メーカーの代替設備としての電気炉設備、転炉設備が大幅に新規稼働してきた影響により粗鋼生産が伸び続けていることによる。米中による貿易戦争の影響は、今のところ若干しか出ておらず、それよりも世界経済が好調を維持していることで粗鋼生産も伸びているようだ。

世界経済の好調さは、原油価格の高値にも表れており、地政学的リスクも中東地域は高いという影響もあるが、さまざまな分野での需要は好調さを維持している。朝令暮改、支離滅裂の最たるトランプであるので保護貿易主義もどのようになるのかさっぱり想像出来ないが、11月の米中間選挙までは、強気を通すであろうとは想像に難くないようだ。又、中国のあらゆる分野の生産量の拡大主義は、今後世界的に大きな問題となっていきそうだ。米議会も中国の対する制裁は、賛成多数であり、これから起こって来るであろうハイテク産業の国家政策的拡大には、今以上に欧米の抵抗は大きくなるものと思われる。

北九州市 解体業 石川興産

2018年7月14日より、500円値上げ。

関東地区輸出価格の上昇により、九州地区もようやく500円の値上げとなった。ただ、依然関東と九州地区の値差は3000円あり、東高西低の状況が続いている。現況は中国の鉄鋼市況もしっかりしており、米コンポ及び中東への窓口であるトルコの市場も強基調のまま推移している。現在は米中貿易戦争が始まり、今後の状況を懸念すべき時期と思われるが、さしあたり今のところは、その影響はまだ出ておらず、まるで「嵐の前の静けさ」と思えるような小康状態で推移している。17年度の鉄スクラップの世界の貿易量も9900万トンと前年比1180万トン伸びており、18年度もインド等新興国も中国、そして保護貿易主義のアメリカの鉄鋼業界も、その恩恵を受けつつ堅調推移している。ただ、ドル円相場も保護貿易主義の影響下で、本来は円高になってもおかしくないのだが、そのリスク含みの状況下でも何故か110円台から112円台後半まで円安となっており、日米の金利差はあるものの、こんなに楽観的でいいのかなと首を傾げたくなるような展開となっている。この先、米中の動向、米通商代表部のライトハウザー代表の言動に注意が必要である。

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