2016年11月8日より1000円値上げ。 

 10月前半より、いつ上げてもいい状況であったが、漸くの値上げとなった。

相変わらず中国の生産量は、若干の減少はしているが、高水準を維持しており、その結果その原料である原料炭と鉄鉱石の輸入量も高水準が続いている。特に中国国内の石炭生産がコスト高から減少しており、その分輸入量が増大、価格も急騰を続けている。

当然我国の輸入価格もスポットで10月~12月分で1トン当たり230ドルと、7月~9月の2,2倍以上に急騰しており、この為、円高もあるが高炉各社の決算予測も大幅な減益となっている。高炉各社はコスト削減の為、スクラップの配合率を増やしており、特に造船屑や新断屑等の高級品種は先高が予想される。また、中国も高級品種の輸入を再開しており、円高とともに鉄鋼メーカーの厳しさは当面続きそうである。

 他のコモデティ品種と同様に、この原料炭も先物市場での急騰に影響を受けており、中国の先物市場に世界の原材料価格が振り回されているというのが実情である。その中国で景気を下支えしていた不動産価格が下がり始めており、これが鉄鋼製品等にも影響が及んで来ている。中国全体の債務急増、外貨の急減、人民元安と中国経済の下降は止まる気配もなく、その過程での、為替、株式、不動産、先物市場の乱高下が発生し、其の度に世界経済は負の影響を受けることになる。中国経済に影響されない企業経営作りが必要不可欠である。

北九州市 解体業 石川興産