マーケットトピックス H30.11.8

*トランプの勝利。今回の米中間選挙は、ある意味トランプ大統領の勝利と言える。確かに下院は8日午前0時時点で民主党222、共和党199となっているが、上院では共和党51、民主党45と勝利した。この度の選挙はマスコミや民主系が打倒トランプで恐らく何百億円もかけた大キャンペーンを張ったのであるが、その割には下院の差は大した差ではなかった。マスコミ等がこぞって反トランプ報道をしまくっていたのにも係わらず逆にこれだけトランプ票があるのかと驚きである。トランプの支持基盤は共和党の支持層の89%、保守層の73%となっており(ギャラップ調査)白人層では圧倒的な強さであるということが確認された選挙でもあった。アメリカはアングロサクソンのものだという意識が強いようだ。

*今の世界の混乱の元凶は、前大統領のオバマである。トランプ大統領ウンヌンは多数の意見があり、明らかにやり過ぎと思われる言動や政策も多くあるというのは事実であるが、中国、北朝鮮、ロシア、イラン、シリア等世界の平和を脅かしている国々に抑制的な影響力を与え続けていることは、余人に出来ることではなく、何物にも代えがたい存在である。ここ何年かのアラブ・イスラム圏での多くの混乱と人民の不幸、中国、北朝鮮、ロシア等の国際法を無視した無法の要因は、これらは「親中」であったオバマ前大統領にあったことは間違いない。オバマの「アラブの春」を煽った言動は、イスラム圏を大混乱に陥れ、何百万人が死に、何千万人の人々を流浪の民と化してしまった。中国、北朝鮮、ロシア等もオバマの口先だけの弱さを見抜き無法行為のやり放題となってしまった。これらの混乱した世界の掃除人として、少しでも平和な世界を構築する為には、やり過ぎトランプおじさんが最適かも知れない。ガンバレ、トランプ。

*石油危機の恐怖。トルコのサウジジャーナリスト殺害事件で窮地に追い込まれているサウジアラビア。トルコ発でサウジの最高機関が絡んでいるとの報道もあり、サウジの対応に世界が注目している。事件後サウジが原油供給に関してこれを武器にもみ消しを図るのでは思われたが、現在のところは米国を始め世界からの非難を浴び、逆にOPECに供給不足の回避を約束したと伝えられており、原油在庫増の影響もありWTI先物で61ドル台まで下落している。サウジは1973年の第4次中東戦争の時に他のアラブ諸国と同調して、イスラエルを支持する西側諸国に禁輸を実施し、世界の原油相場が急騰、日本も「狂乱物価」に見舞われた。これが第1次オイルショックであった。

*中国企業に危機迫る。中国上場企業の負債総額は2017年末で33兆元(530兆円)と5年間で2倍に膨れ上がった。というのは中国当局発表で、実際には、その3倍の約1500兆円とも欧米の調査機関が伝えている。中国政府は企業救済の為、負債の株式化や地方政府による企業への出資を奨励し企業の倒産を回避させている模様である。中国貨幣局の輪転機はフル回転で人民元を大量発行しているようだ。習近平の過剰債務削減策は早くも頓挫、一帯一路、アジアインフラ銀行も苦境入りのようだ。