マーケットトピックス H30.10.29

*米経済に変調の兆し。中国経済の減速が続く中、貿易戦争による負の影響が米企業にも及んで来ている。米主要企業の7~9月の純利益は前年同月比25%とと好調を維持しているが、19年1~3月には、法人税減税の影響も一巡し伸び率は8%に減速すると見られる。又、7~9月のGDPは年率3.5%増であったが、設備と輸出が不振、住宅販売件数も金利上昇の影響がジワリと出て来ており、今後の落ち込みが懸念される。金利上昇の影響は車販売等、高額の消費の落ち込みに繋がる。11月6日の米中間選挙で、下院で民主党が勝利すると上院下院でのネジレが生じトランプ大統領の政策遂行の難航が予想され、減税策第2弾の実現も難しくなり米経済の停滞が現実のものとなる。

*原油相場も先行き予測不能。イスタンブールのサウジ総領事館でのサウジの反政府ジャーナリストが暗殺された事件で、原油市場に暗雲が立ち込めている。この暗殺事件にサルマン国王とムハンマド皇太子がどの程度関与しているのか、それをサウド王家がどのような解決策を取って世界を納得させることが出来るか注目である。殺害したサウジ情報部のリーダーが、ムハンマド皇太子の警護役として常日頃行動を供にしていることから皇太子の関与が疑われている。欧米の出方によっては原油を武器に波乱となることも考えられる。サウジは皇太子が実権を握った16年早々にも47名を処刑しており、大半がアルカイダ系の武装勢力であったが、中にはサウド家に批判的な法学者も含まれていた。

*英雄どこが。シリア反政府武装勢力に拘束されていた安田純平が釈放されたが、これまで何度も「助けて下さい」と放映されていたにも係わらず、家族の謝罪はあったものの、本人は日本政府には謝罪しないと発言する等、なんだこの男はと思われる。この男は過去にイラクでも武装勢力に拘束されその時も日本政府は数億円の身代金を支払っており、この度もカタール経由で3億4千万支払ったようだ。基本的には日本はテロ組織には身代金は支払わないとしており、それにも拘わらず渡航禁止地域に入るということは自己責任は勿論、それを無視して行動するのであれば、身代金も本人負担にするべきである。うがった見方をすれば、テロ組織に資金を供給する為に捕まったフリをしているテロ組織員と見られてもおかしくない。英雄ではなく反社会的人種である。

*先行きはやはり円高か。日米通商会議で為替条項が導入される可能性が強い。9月の貿易収支で対日赤字が増加するようだと、11月6日の米中間選挙を控えたトランプ大統領が、日米貿易不均衡是正について言及する可能性がある。11月2日の米雇用統計の数値、特に物価と雇用の数値に注目である。

*法王の中国との合意に異議。枢機卿がローマ法王の中国との合意を批判。法王は中国共産党がそうであるように、彼らは一度権力者の座についたら迫害者となることを知らないのだ。中国との合意は真の教会の消滅に繋がると警鐘。中国に於ける迫害されている地下教会が消滅させられる一歩となる合意となる。と批判。