マーケットトピックス H30.10.11

*米ダウ、831ドル安、2万5598ドルと大幅下落、高値は10月3日の2万6830ドルであり、前回の大幅下げ(2月)時には11%下落しており、それから見ると2万3731ドルまで下落か?本年前半2,8%台であった米10年債利回りが、現在3,2%前後まで上昇、これが3,3%を超えてくると、もう一段の下げとなる。

*米ダウの暴落周期の平均寿命は10年6か月であり、現在は暴落カウントまで154日13時間らしい。時期的には、来年3月なかば前後となる。さてどうなることやら。

*数年前まで輸入国であったアセアン諸国の鉄鋼市場が最近は輸出国(サプライヤー)に変貌している。アセアンの中でも最多はベトナムで前年同月比46%増の320万トン、次いでインドネシアが前年比で2倍以上伸びて114万トンとなっている。そのあとは、タイ、マレーシア、シンガポールと続いている。インドネシアには中国の高炉メーカーが進出しており、今後はさらに増加するものと思われる。

*米との貿易戦争、覇権主義を露わにし、世界の嫌われ者になりつつある中国、そしてそれではと日本に秋波を送ってきている。ただ日本は米国の同盟国であり、いまさらの媚にそうやすやすと乗ることは出来ない。中国共産党は人権を蹂躙し、国際的にも横暴さを隠そうともしない反民主的、反社会的な共産党独裁国家である、南シナ海問題でもハーグの国際司法裁判所が、他国領土や公海を埋め立てしての軍事基地等に「ノー」と判決を出したことさえ、そんなものは紙屑でしかないと完全無視、貿易や知的財産問題についても、国ぐるみで謀略の限りと、やりたい放題と放置出来ないところまで来ているようだ。この点ではトランプ支持で間違いないと思われる。他の欧米諸国も漸く中国共産党の厄介さに気づいてきたようだ。

*中国の電気炉操業増加し、スクラップの使用量が1億8000万トンと高炉操業の規制強化と増え続けるスクラップ発生のため、なかば政府の推奨もありスクラップ市場と流通網の整備が進めば今後も増加し続ける模様である。中国のスクラップの年間発生量は2億2000万トンまで増加しており、内、市中発生が1億8000万トン、残りは自家発生屑で、これは主として転炉で消化されている。価格も先物主導で日本円で@43000円前後まで上昇しており、世界のスクラップ価格を引張ってはいるが、この先、米との貿易戦争もあり見通しは、良くはないと見た方が無難である。金利が上昇し株式市場が値下がりを始めると、その何か月後には実体経済が崩れて行くのは歴史が証明している。中国みたいな横暴国家が長く続かないことも歴史が証明している。

*米国の「双子の赤字」が増加中、双子の赤字(経常赤字+財政赤字)が8月までの11か月で8981億ドルとなっており年間では1兆ドルを超える予想となっている。この双子の赤字がGDP比で6%を超えると、ドルが下落する傾向があり現状はすでに6%を超えており、危険水域に入って来ている。FRBも金融政策の正常化策から国債を売却、中国も米中貿易戦争の激化から米国債売却を進めている模様。