2017年8月10日より、2000円値上り。

世界的な景気の上昇により、鋼材、スクラップ共大幅上昇となってきた。中国では秋の共産党大会を控え、意識的な景気対策が続いており、先物価格も急騰、これが現物価格の上昇を牽引し、アジア相場が世界に波及している。鉄鋼原料でもある鉄鉱石も、ここ1か月で2割上昇して、1トン当たり70ドルに迫っている、中国高炉の6月の鉄鉱石輸入量は過去最高の1日当たり約315万トンとなり、生産量も過去最高水準の7323万トンまで上昇している。国内の景気対策と「一帯一路」政策による国外に於ける需要も増加し、環境対策による高炉、電炉のスクラップの消費量も増加しているようだ。

従って、国内需要が増加している分、製品、半製品の輸出が減少していることが、海外の価格の上昇にも繋がっており、秋までは現在の状況が続くものと思われる。秋以降は中国の積極的な景気刺激策もなくなり、米中の貿易摩擦交渉が本格化することから、今後は政治的な動向により、価格が急落する場面も考えられメーカー、業者とも難しい対応に迫られる局面もあるかも知れない。電炉メーカーもメタルスプレットの縮小ににより好況下の利益圧縮となり鋼材価格への転嫁を急がなくてはならない。業者もより競争激化となり、先物主導の価格のアップダウンに振り回されることになりそうだ。

北九州市 解体業 石川興産