2016年6月4日より、500円値下がり。

 先物買いの熱も冷めてズルズルと値下がりが続いている。年初にあった中国鉄鋼設備の削減の話もどこへやら、産めよ増やせよではないが、国内の需要減により、安値での大量輸出がすでに始まっているようだ。中国の過剰輸出に付いては、米国やインど等では、既に反ダンピング法適用で高率な関税で対処している。米国では冷延鋼板に対しては265.79%、耐食鋼には209.97%の関税を課すことになった。更に米国では、中国の鉄鋼企業40社に付いて、米国国際貿易委員会(ITC)が調査に乗り出しており、大統領選挙前ということもあり、中国鉄鋼品全てで反ダンピング法適用ということも考えられる。世界的に景気が下降傾向の中、中国の横暴な貿易戦略に対して、世界中が「NO」を突きつけることもありそうだ。又、中国は人民元の切り下げで輸出を促進することも視野にあり、現在でも5年ぶりの人民元安(対ドル)となってはいるが、更なる人民元の基準値の引き下げも十分ありうると思われる。中国の鉄鋼情報専門誌によると、春先より景気回復期待で、68か所の休眠高炉が生産を再開しており、その数量は5000万トンともいわれ、新規設備も含めると、年間1億トン近い数量となる模様だ。その為3月の粗鋼生産量は前年同月比2,9%増の7065万トンと14年12月以来の増加に転じ過去最高を更新している。中国は習近平がトップになって以来、国の内外に対して強硬的な対応が続いており、国内はもとより、世界で混乱を引き起こしている。その強引な行動には、世界もウンザリしており、孤立化を招くだけなのだが、おぼっちゃま育ちの習近平には、そこのところが分からないのかも知れない。

北九州市 解体業 石川興産